はじめに
木目を活かして塗装したい場合はステイン系の塗料を使います。

ステイン塗料は木材に染み込んで着色するから木目が綺麗に浮き出るよ!
ステインにはオイルステインと水性ステインがありますが、ざっくり以下のような違いがあります。
種別 | 希釈 | 匂い |
オイルステイン | シンナー等の溶剤を使用 | キツい |
水性ステイン | 水でOK | 少ない |
オイルステインは溶剤が必要で取り扱いが大変ですが、水性ステインよりも発色が良く比較的綺麗に仕上がります。
水性ステインは取り扱いが簡単ですが、オイルステインよりも発色は少し劣ります。
メリット、デメリットがあるのでどちらを使うか迷いますが、塗装環境の準備や塗装後の後処理を考えると水性ステインの方が圧倒的に気軽に塗装出来ます。

DIY初心者には水性ステインの方が扱い易いよ!
DIY初心者の場合は使い易い水性ステインから初めてみるのがオススメですね。
また、ステイン塗料は表面保護されないので、実用的な家具に塗装する場合はステイン塗装した上にウレタンニスを塗る必要があります。

ウレタンニスを塗ると水拭きOKになるのでお手入れが簡単になるよ!
ということで、

今回は木材塗装と表面保護に最適な水性ステインとウレタンニスの塗り方を紹介するよ!
和信 水性ポアーステイン
水性ステインで主なメーカーはいくつかありますが、今回は和信ペイント社「水性ポアーステイン」を例に塗り方を紹介します。
水性ポアーステインはカラーバリエーションが豊富で発色が良く、価格も安価なのでホームセンター等で手に入り易い塗料です。
出典:和信ペイント

身近なホームセンターで手に入り易い塗料が使い易いよ!
水性ポアーステインの塗り方
表面処理
ステインは木材に染み込んで着色するため、木材の表面がザラザラだと塗装してもザラザラのままです。
そのため、塗装前に表面処理をする必要があります。
表面処理は120番の紙やすりで大まかに表面を整えて、240番の紙やすりで仕上げをします。
紙やすりを掛け終わったら、キツく絞ったタオル等で削りカスを取り除きます。

表面処理は地味だけど塗装後の仕上がりを左右する重要な工程だよ!
塗装準備
塗装に必要な物を準備
塗装の際に周りに塗料が付かないようにレジャーシートを敷いておきます。
お肉などの発泡スチロールトレーに塗料を移すと塗装後に捨てられるので便利です。

今回は以下の物を使いました。
用意する物 |
塗装したいDIY作品 |
水性ポアーステイン |
水性サンディングシーラー |
水性ウレタンニス |
レジャーシート |
ビニール手袋(100均) |
お肉などの発泡スチロールトレー |
刷毛 |
紙やすり (80〜120番程度と400番程度) |
新聞紙 |
雑巾 |

意外と準備するものが多いよ!
刷毛の抜け毛防止
予め抜けやすい毛を落とすために80〜120番程度の荒めの紙やすりの上で刷毛を数回しごいておきます。


塗装中に毛が抜けるとリカバリーが大変だよ!
水性ポアーステインの塗装
容器をシャカシャカ振って中身をしっかり混ぜ合わせたら、発泡スチロールトレーに必要量取ります。
今回は水性ポアーステイン (オールナット)を原液のまま塗っていきます。
可愛い感じにしたいならホワイトがおすすめです。
塗料はつけ過ぎず、刷毛は木目に沿って一方向に動かすことを心がけます。


水性ステインはムラになりにくいから初心者でも塗り易いよ!
オールナットの原液は真っ黒ですが、塗装するといい感じに色が付きます。

塗装した直後は表面がしっとり濡れた感じですが、乾燥すると若干白っぽい色合いになります。
後で上からニスを塗ると濡れた感じで安定します。


乾燥すると色の感じが変わるよ!
重ね塗り
重ね塗りの前にしっかり乾燥させます。
乾燥するまで刷毛はジップロックに入れて一時保管すると都度洗う手間が省けます。
(刷毛を痛めるので高い刷毛の場合はオススメしません)


重ね塗りは時間が掛かるから時間に余裕を持って塗り始めるのがおすすめだよ!
重ね塗りするとこんな感じ。
若干濃くなりましたが、写真だとよく分からないですね。


塗装後は完全に乾くまで放置するよ!
刷毛の後処理
乾かしている間に刷毛の後処理をします。
刷毛を新聞紙に擦りつけて大まかに塗料を落とします。

流水で刷毛を洗い、バケツに水を張ってつけ置きしておきます。
水性塗料は水で洗えるのが気楽で良いですね。


つけ置きでしっかり塗料を落としておこう!
下地(水性サンディングシーラー)塗装
水性サンディングシーラーの塗装
塗装
ニスはとても塗りづらくムラになりやすいため、下地塗装として水性サンディングシーラーを塗ります。
今回は水性ステインを使ったので上に塗る下地塗装も水性のサンディングシーラーを使います。

水性ステインの上に塗るのは水性のサンディングシーラーだよ!

水性サンディングシーラーを塗ると表面が濡れた感じになり、若干光沢が出ます。

乾燥

塗装後はしっかり乾燥させよう!
表面処理
水性サンディングシーラーが乾いたら、400番程度の紙やすりを軽く掛けて表面を整えます。

紙やすりをかけると水性サンディングシーラーが削れて白っぽい粉が表面に出てくるので、硬く絞った雑巾で粉を落とします。


軽くヤスリ掛けをすることでウレタンニスを塗った時に表面がスベスベになるよ!
水性ウレタンニスの塗装
水性ウレタンニスの塗装
塗装
仕上げに水性ウレタンニスを塗ります。
今回は水性ステインの上に塗るのでウレタンニスも水性の物を使います。

水性ステインの上に塗るのは水性のウレタンニスだよ!


つや消しクリアーは落ち着いた感じの艶が出るよ!
ピカピカな艶を出したい場合は「透明クリヤー」の方を使います。

艶の出方が違うから使い分けが必要だよ!
ウレタンニスを一回塗るとこんな感じ。
このまま乾燥するまで待ちます。

乾燥
乾燥したら400番の紙やすりで表面を整えます。
かるーく撫でるように紙やすりをかけると白い粉が出てくるのでキツく絞った雑巾で取り除きます。

重ね塗り
2回目以降は気持ち少なめに水性ウレタンニスを塗っていきます。

表面がツルツルになったから少しの量でも十分塗り広げられるよ!
乾燥後はまた400番の紙やすりで表面を整えてから最後に3回目の塗装をします。
3回塗るとこんな感じ。
手間をかけただけあって表面がツルツルで手触りが気持ちいいです。

刷毛の後処理
ウレタンニス塗装後は刷毛を流水で洗って水につけ置きしておきます。


ウレタンニスが残っていると刷毛が固まっちゃうよ!
今回塗装したのはこちらの記事で紹介したマガジンラックです。
水性ポアーステイン(オールナット)はこちらの収納ラックでも使っています。
水性ポアーステイン(ホワイト)はカラーボックスの扉の塗装で使いました。ホワイトを塗ると可愛く仕上がります。
まとめ
はい、そんなわけで今回は木材塗装と表面保護に最適な水性ステインとウレタンニスの塗り方を紹介しました。
ステイン、サンディングシーラー、ウレタンニスと塗装工程が多いので塗装だけで数日かかるのが難点ですが、木目を活かした美しい塗装に仕上がるのが魅力ですね。

既製品みたいに綺麗に仕上がるよ!
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